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色づき始めた初秋の山に一人で入った。 静寂の中で聞き耳を立てた。 かすかに聞こえる”鳥の囀り””キャッキャッキャと鳴くサルの鳴き声” ”チョロチョロと流れる水の音” だれもいない山の中で聞く音は、なぜか心を豊かにする。 思えば毒キノコ研究会メンバーと何回この山を歩いただろうか。 おかげで、一人でもこの山を歩けるようになった。

”おおっアケビの皮がやたら落ちてるぞ? サルの仕業か? あっ山ブドウか? 随分なってるぞ、熟して落ちてる物もあるぞ、 食べてみよう! 旨い!山ブドウの味ではない! なんだろう??” 都会に住んでいたらこんな経験は絶対できなかったんだろうなー。 チマチマとした雑踏の中で暮らしていたら、自然の豊かさ・ 人の心の豊かさにも触れることなく過ごしていたかもしれない。 自分の貧しい心が、人との出会い・自然との出会いの中で 少しは豊かになったような気がする。

案の定。帰りの道は遠かった。山に入り始めた場所から出た場所までは 30分の違いがあった。気をつけよう一人での山歩き!

毒キノコ研究会も今年の秋で丸2年を迎えるが、毒キノコに毒されることなく 皆ピン・ピンしている。昨年より定例会は若干減ったものの、 活動は継続している。今年のキノコの出来は?  夏が暑かったこと、キノコの成長期に雨が少なかったことが影響したのか、 豊作とはいえなかった。それでもメンバーは、3人4人と集まって 互いの情報交換をしたり、山に入ってキノコ採りをしたり行動を共にしている。

最近気付いたことであるが、この会のメンバーにとっては 「キノコが採れる・採れないの問題ではない」ような気がしている。 要は、”常宿にしているふぁーむ庵に来ればメンバーの誰かに会える・ 話ができる・ストレス発散ができる”、といった安心感と心の豊かさに 触れることが出来るからではないか。 世の中、暗い話ばかりで明るい話題が少ない今日この頃だが、せめて 心の豊かさだけは失いたくないものだ。この研究会が常宿にしている ふぁーむ庵は、オーナーはじめスタッフは皆豊かな心を持った人たちだ。

本当に楽しい。 自然豊かな霊山深山ここ ふぁーむ庵に来て、おいしい料理と 心豊かな人達との交流を図ってみてはいかがだろう? 毒キノコ研究会に 入会したい人も、遠慮なく申し出てほしい。入会金はいただかないが、 新種のキノコが採れた時最初に食べられるサービス付きだ。

▼2002年 きのこ情報▼
今年もきのこは不作です。10月中旬にこうたけ・赤きのこ・ほうきもだしが 少々採れましたが、10月下旬に入ってからは、ブスきのこも出なくなり、 最近になってやっと くりたけ・くりもだし・むらさきシメジなど晩秋のきのこが 出始めました。 そんな中でも、今年はくりたけとくりもだしが若干豊作といえるでしょうか。

(注)毒茸の研究は危険ですから絶対にまねはしないで下さい。


★この会の活動に興味をお持ちの方は★
当庵:ohashi@soma.or.jpまでお問い合わせ下さい。 当研究会には難しい規則はありませんが、「自然が好き」「人が好き」で、 山歩きの最低限のルールとマナーをわきまえた方のみが集う会です。 この趣旨に賛同できない方は、申し訳ございませんがご遠慮下さい。


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